(更新:2021.05.19)

筋力トレーニングによる予防医学

単なるダイエット目的だけでなく、美容面でも、筋トレが推奨されるようになった昨今ですが、
それ以外にも、様々な観点で注目されていることはご存じでしょうか。
中でも注目すべきは、筋トレが予防医学に効果的であるということです。
筋トレにより得られるものとしては、

■ 内臓疾患の予防、改善
■ 抗老化( アンチエイジング)
■ 様々な関節痛症状の緩和
■ 精神の安定
■ 認知症の予防、改善
■ 免疫力を上げる

などがあげられます。

具体的にはどういうことなのでしょうか。

EMS(Electrical Muscle Stimulation)

筋肉量増加による基礎代謝と体温調節の改善


■ 内臓疾患の予防、改善
生活習慣病などの原因の一つとされるのが内臓脂肪ですが、それを減らすために、適度な運動による減量が必要
となります。
減量には、有酸素運動が効果的と言われています。
それに加えて、筋トレを行うことで、さらなる効果が期待できるのです。
筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、それに比例して消費エネルギーも増えることになるので、体脂肪を
減らし、太りにくい身体を作ることができるためです。
内臓脂肪をため込んだままでいると、血糖値や血圧が高めでなくても、動脈硬化などのリスクが高くなり、内臓
だけでなく、身体の様々な器官に悪影響をおよぼします。
それを避けるためにも、筋トレで基礎代謝を上げ、内臓脂肪を減らすことが大切なのです。
さらに、筋トレにより基礎代謝量があがると、糖の代謝を促進し、インスリンの効果が得られやすくなります。
その結果、生活習慣病の改善にもつながるのです。

■ 抗老化( アンチエイジング)
人間、いつまでも若々しくいたいと思うのは当然のことです。
ここでも、筋トレの重要性が深く関わってきます。
筋トレをすると、まず血流が改善されます。
人の身体は、血流を通して、肌、髪、爪などの細部にまで酸素や栄養分を送り込んでいます。
血流を良くすることにより、はじめて身体の隅々にまで、身体を作るための材料がいきわたるのです。
また、筋トレをすることにより、成長ホルモンの分泌がうながされます。
成長ホルモンは新陳代謝を活発化させ、はりのある肌を作るなど、若々しい身体を保ってくれるのです。

■ 様々な関節痛症状の緩和
適度な筋トレは、関節の痛みをやわらげる効果があると言われています。
筋トレにより、筋繊維そのものが太くなるということは、筋肉量が増えるということです。
太い筋肉は、身体全体を支えてくれます。
そのため、身体への局所的な負荷を防いでくれます。
さらに、筋トレによる減量で、関節への負担が減るため、痛みの緩和にもつながります。
筋肉量が増えることにより、姿勢が良くなり歩行もスムーズ、転倒しにくくなり、将来、寝たきりになる危険を
減らすことができます。

■ 精神の安定
最近になって、筋トレを行うことにより、不安感を軽減する効果が期待できると言われるようになりました。
研究によると、運動量にはあまり関係なく、定期的に筋トレをした被験者には、精神的な症状を緩和する効果が
見られたとのことです。
筋トレをすることは、心の健康にも深く関わってくるのです。

■ 認知症の予防、改善
人間の身体とは不思議なもので、身体能力が低下すると、認知機能も低下しやすい傾向があると言われています。
身体能力が低下するということ、それは脳への刺激が減るということです。
刺激が減った脳は、老化が進みやすくなります。
脳を刺激するためにも、筋トレが必要なのです。
筋トレをするということは、脳と筋肉とがお互いを刺激しあう、相互作用であると考えると、わかりやすいので
はないでしょうか。
筋肉は脳からの指令を受けて自身を動かし、その伸縮や痛みを脳に伝えることで、それが脳への刺激となります。
筋トレによる、脳と筋肉のお互いへの刺激が、認知症の予防、改善につながるのです。

■ 免疫力を上げる
筋トレをすることで、筋肉量が増えると、体温が上がります。
体温が上がると、免疫機能が高まると言われています。
また、白血球が増えることによる、免疫力向上にも効果があります。
病気になりにくい、丈夫な身体を作ることができます。


このように、筋トレには、予防医学としての様々な効果が期待できます。
ご自身の負担になるような、辛い運動を続けなくとも、適度なトレーニングで十分な効果が得られます。
過度なトレーニングによるストレスは、かえって免疫力を下げてしまうことにもなりかねません。
適度な筋トレを、無理なく継続して行うこと、それが何より効果的なのです。
毎日のトレーニングで得られた筋肉は、心身をしっかりと支えてくれます。
のみならず、あなたの健康寿命を支える、大切な相棒となってくれるのです。